朝倉ジョッキー、雪が残る重馬場を最後方から脅威の末脚を繰り出し、ゴール前で鮮やかに差し切り勝ち!
ずっとFireworksで図を描いてきたわけですが、わけあって今回からイラレで作成しております。人生初のイラレで作成した図が↑でございます。もうヘトヘトです…。とこんな話はどうでもよくて、ミクシィですよ。
>ミクシィ朝倉氏、社長退任へ--新社長は執行役員の森田氏に[CNET]
岩本記者もビックリのこのニュース。僕もオフィーリアを優雅に観覧して、ヒルズを出てTwitter見てビックリしました。朝倉さん、結局一期だけで退任なんですね…。就任がついこないだのような気がします。ちょっと寂しい。
この一年、ミクシィはいろいろありました。下げ止まらない広告売上、渋谷の会議室、買収したり売却したり。そしてモンストの大躍進があり、黒字化。停滞していたミクシィを力技で上昇させた手腕は個人的にはとても凄いなぁと感じています。この一年のテコ入れは外部からやってきた朝倉さんだからできたと思うし、朝倉さんだから成功させれたのかなと感じています。この改革については他人事ではなく感じております…。
さて、今回の決算におけるモンストの寄与のあたりについてはSociAppさんの記事をご覧ください。
>黒字へ突き進むmixiのモンストと社長交代の意外な因果関係とは・・・。[SociApp]
さらに詳しく@massina先生が解説されていらっしゃったので全力二階建さんばりに貼ってみます。非常に参考になったので備忘録的に。
というわけで売上で何が起きているかというのは @SociApp さんの記事でだいたいわかるかと思うけど、もっと長期で見ると pic.twitter.com/EgitBdl1xl
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
数字の入力に間違いあるかもだけどそこは堪忍して下さい。で、これは広告の会計基準をグロスからネットに変えた2011年度以降の基準に引き直して作ってるのだけど、ここから言えることは、やはりドコモとKDDIがスマフォに本格的に取り組み始めた2010年以降、広告売上がダダ下がりなこと、
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
2009年から取り組んでるmixiアプリはなんだかんだ言って売上を支えてきたこと、なんてのが言えるんだろうと思います。有料コンテンツ売上は2012年4-6月の19億円弱(月6億)からモンストが出るまでは12億円強(月4億)まで漸減していたと。おそらくMAUの減少によるもの。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
さて、足元に関しては、「その他」がDiverse、コンフィアンザ、ショッパーズアイなんかの取得で膨らんでますが、Diverseは売上15.6億とかって出てたので、これが月商1.2-1.3億くらいですかね。10-12月期だと1ヶ月分連結してるけど1-3月は3ヶ月分になりますね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
で、ネイティブに関しては、モンストが @SociApp さんの定規ワザから12月には2億超えてた感じだとして、これも横ばいだとしても1-3月で四半期で7-8億って感じにはなると。YYCとモンストで前四半期比でとりあえず12億とか乗る感じになりますかね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
で、通期計画と3Q実績から、4Qの会社計画は売上高51.4億円、営業利益7.1億円って話になるわけですが、既存ビジネス横ばいとすると広告3億円強、コンテンツ12億円、FindJob2億円、って感じで先ほどの合わせるとざっくり30億円?あれー?20億足りなくなーい?みたいな話。
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それをモンストで作るんだって話であれば、月2億強の四半期7-8億円ではなく、月9億で四半期27億円は作りたい、って感じになるわけですが、その水準はコロプラ(10-12月期でゲームで100億強)の1/3、ガンホー(10-12月期でモバイルゲー450億強)の1/16って感じ。
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KLabが変則決算で9-12月期になってるんだけど、それで55億円の売上だったからならすと月14億円、CAのはバラバラでよくわからないけど、Cygamesのブラウザゲーが月16億円、Amebaの課金売上が月18億円って感じなので、その辺の半分くらいの規模を目指すことになる印象。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
売上についてはそんな感じなので信じられなくもないってところですかねー。AppAnnieとかのランキングで10位以内ずっとキープしてるんなら届くんじゃねえの?って感じではあります。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
で、発表されてる会社計画からすると、4Qは売上51億、利益7億で、営業費用44億円って感じになるわけで、これをグラフにするとやっぱりかなり突出した感じが出る。白抜きしたところが4Qの計画ね。 pic.twitter.com/uOzmMBvgxS
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
そもそもmixiの費用構造ってどうなってんの?って話があるわけですが、人件費・賃借料・減価償却費あたりを固定費、広告宣伝費・外注費・アドプログラム費・コンテンツ調達費を変動費、残りを固定費と変動費で半々って感じにすると、こんな感じ。 pic.twitter.com/4FyCT9n8u1
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
皆さんそれぞれに何があったか色々思い返していただくといいんだろうと思いますが、代理店がガッツリ噛んでやってたタイアップとかの広告がガラケー中心に売れなくなってきた2011年度後半くらいから流石にヤベって感じで固定費減らし始めてるのがわかるかという綺麗な絵であります。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
なので固定費はこのトレンドに買収した会社の人件費くらいを乗せるとして、4Qの費用どうなるん?って適当に作るとこう見えます pic.twitter.com/eD8GDWj0n1
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
変動費部分がざっくり30億円強なんだけど、3Qまでの既存事業の変動費が過去1年半くらい概ね8-9億円程度で推移しているので、新規事業とモンストで乗っかってくる変動費が20億円くらいって見積になってるんだろうという印象を受けるわけですね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
総合すると、出会い系新規事業とモンストで売上高で32-33億とか?に対して営業費用が21億とか乗ってくる感じで。そのうち8億円(先程の試算の27億の3割)はApple/Googleの手数料だとすると、それ以外で13億円想定しているように見える感じですかね
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
で、その内訳はおそらくTVCMを含む広告宣伝費の増額と、開発・運営会社に対する委託開発費なのかレベニューシェアなのか知らないけど支払いがあると。レベニューシェアは手数料控除後2割とすれば4億弱、3割とすれば6億弱。広告宣伝費次第だけど3割なのかなとか思っちゃいましたね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
だから、まあ、モンストが思惑通りの売上が立つんであれば、その費用と利益の計画については割と素直に作ってるんじゃないかなあ、という印象ではありますね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
結論としてぜひ強調しておきたいのは、出会い系新規事業の売上と収益性を開示したらいいと思います^^
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
追加:業績修正のリリースに「モンスターストライクのTVCM を3 月から実施する予定であり、広告宣伝費を約6 億円増額」とあるので先ほどの13億の費用増が想定されてるっぽいという話のうち6億は広告宣伝費の増額ですね。あと7億をどう考えるかという話で開発関連費用とかって話ですね。
— я машина (@massina) 2014, 2月 14
@massinaさん、勉強になります! @kirik さんのツッコミは割愛します!ところで朝倉さんは代表取締役を退任し、顧問になられるようです。過去にミクシィ社で取締役から顧問になるとわりとすぐにお辞めになられてしまう傾向がある気がしますが、今回はどうなんでしょう。投資部門のアイ・マーキュリーの代表も兼務されていましたが、そちらは継続なのでしょうかね。そうなると今後投資部門にコミットしてやっていくとなるかも。無くはない線かな、と。
いずれにしてもこの一年の巻き返しは立派。騎手を目指してた朝倉さんなので、競馬に例えると、かつては圧倒的強さを誇っていたものの、近走は全くふるわず「終わったかな…」と思われていたミクシィ号の騎乗を依頼され、いつもと異なる乗り方で最後の直線差し切った感じでしょうか。
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