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インターネット界隈の事を調べるお

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DST(Mail.ru)、Yandex、Googleによる『ロシアWeb界隈三国志』

先日のクックパッドの世界展開じゃないけど、語圏で攻めるってのは良いと思うんですよね。その中でロシア語圏って日本ではあまり話題にのぼることが少ない気がします。ロシアではわりとドメスティックなサービスがシェアを持っていて、Googleがシェアを奪えてない数少ない国でもあり、とても興味深いんです。しかしあまり情報がないんですよね。あと、ロシア語全然わからない…。

というわけで、Alexaの国別ランキングからロシアのトラフィック上位のサービスを少し調べてみました。

ロシアのWebサービス

ランキング堂々1位はロシア語圏最強の検索エンジンYandexでした。グローバルランキングでも22位と大健闘。Yandexはロシアだけでなく、ウクライナでもトップシェアです。そのYandexに続くのがロシア最大のSNS、VK.comです。Google、Facebookを押さえて、ドメスティックなサービスがシェアを握ってるロシアっぽい展開。3位、4位はGoogleですが、続く5位には老舗のMail.ruがランクイン。

Mail.ruと言えばDSTです。『IT大国ロシア』さんの記事を見ると、ロシア最大のベンチャー投資集団であり、そのトップに君臨するユーリ・ミリネール。そのユーリ・ミリネールが創業したのがMail.ruです。ロシア最大のメールサービス、ポータルサービスであり、投資面でも他を圧倒する実績を誇っています。Facebook、Twitter、最近話題のAirbnbなどのアメリカ企業だけでなく、アリババにも出資。ロシア国内でも前述のVK.comやodnoklassnikiなども出資しています。おそるべしポートフォリオ。ちなみにアリババのサービスであるアリエクスプレスがロシアでも19位に入っていますが、トラフィックは急激な右肩上がりを示しています。

DST=Mail.ru帝国 VS Yandex VS Google という図式が現状からは読み取れるのですが、いつこの均衡が崩れるか注目したいとこです。



【関連エントリー】
東欧の検索エンジンシェアと「ロシアと日本のWebサービスって似てるのかも」と思った件
世界の検索エンジンシェア2位のBaiduの好業績と4位のYandexの話



派手に攻めるソフトバンクと新興国を攻めるGoogle、質量ともに盤石なチャイナモバイル

ソフトバンクがアメリカにおける携帯通信4位T-mobile USの買収をするというニュースを見て「相変わらずすげーなぁ」と。買収が成功すればソフトバンクグループのモバイル部門の売上はチャイナモバイルに次いで世界2位になるとか。ていうかチャイナモバイル凄いな。

携帯通信
The top 20 global operator groups by mobile connections (Q2 2012)

ざざっといくつかのページから携帯通信業者の契約数ランキングと時価総額、モバイル売上などの表を作ってみました。参照元によって数値が違ったりするので、参考程度でお願いします。

日本のキャリアの1契約あたりの売上がおかしなことになっているのは置いといて、チャイナモバイルはそこそこ契約あたり売上もあるし、何と言っても契約数が桁違い。時価総額も約22兆円とトップ。

ソフトバンクはスプリント、T-mobile USを買収し、収益性の高い北米をジリジリと攻めながら、インドのBharti Airtelと提携したりして「契約数」の方面でもトップを目指している感じがして、孫さんの野望が垣間見えてきたり面白い。


そんな中、Googleが密かに進めている戦略も気になるところ。それが「Free Zone」計画。

Free Zone

新興国を中心にフリーダイヤルのような仕組みのサービスを去年から展開してて、今月は新たにナイジェリアのキャリアと提携しサービスをスタートさせたらしい。

Free Zone

Free Zoneは、Googleのサービスへアクセスする際のデータ通信が一部無料になるので、パケ代を気にしなくてもGoogleの一部のサービスを使いまくることができる仕組み。新興国のキャリアはFree Zoneを導入することで収益増と他社との差別化を行うことができるのでメリットが大きい。Google側はサービスの認知拡大など様々なメリットが考えられる。将来、新興国が発展した時には確固たる地位をGoogleが築くことも可能。まるで真綿で首を絞めるような雰囲気も感じたり。


ソフトバンク、Googleともにアプローチは違えど、目的は似たような地点のような気がする。世界の巨人Googleと真っ向勝負できるのは孫さんくらいかもしれないなぁ。


【関連エントリー】
Google「最初の21人」ってのを調べてみたら99年の動画とかあった
タイ語が書かれたTシャツを着てきたので、タイの携帯電話事業者などを調べてみた
桁違いすぎて触れてなかったソフトバンクをチラ見してみた



百度VS奇虎360の戦い-戦場は「検索」から「Androidアプリマーケット(非公式)」に拡大-そして我らがSBの動き

中国サードパーティAndroidアプリマーケット

アジアではAndroidのシェアが圧倒的だとは聞いていたのですが、中国で「サードパーティ」のAndroidアプリマーケットがこんなに活況だとは知らなかった。まぁいろいろと問題はあるのだろうけど…。

>安卓應用: 商店市場活躍用戶達5億 360手機助手占30.4%
http://www.thethirdmedia.com/article/201311/show325725c77p1.html

7月-9月のマーケットシェアはQihoo 360運営の『360手機助手』がダントツのトップ。検索分野でも絶対王者百度のシェアを食っていっているQihoo 360がここでも強さを発揮しているようです。

中国検索の絶対王者百度も危機感を感じているのか、この分野で強さを発揮している91ワイヤレス社の株式57.4%を19億ドルで取得したらしい。

>中国の百度 、アプリ会社「91ワイヤレス」を19億ドルで買収へ
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPL4N0FM0UW20130716

これにより91ワイヤレス運営の2サービスと百度が元々運営していたサービスの3つを合わせたシェアは26.7%となり、Qihoo 360に肉薄する数値となってきました。検索分野と異なり、逃げる360に追う百度という対決は今後も続きそうです。

そして今回ソフトバンクが買収か?と報道されたのがシェア2位の『豌豆莢』。

>ソフトバンク、中国のアプリマーケット「SnapPea」に出資か
http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201311200121

100億円で20%ということは評価額500億円。前述の91ワイヤレスは3,300億円だったので、多少割安感はありますが、91は他にもいろんなサービスやってるし、単純に比較はできないかも。でもまぁとりあえず「結構な額」で評価されていることは確か。

Qihoo 360、百度、豌豆莢の三つ巴の様相を呈してきている「サードパーティ」のAndroidアプリマーケット。Tencentはちょっと苦戦しているのかな。


安智市場(Anzhi)はTHE BRIDGEの去年の記事を見る限り、なかなかのグレー感w

>中国発、サードパーティAndroidアプリストア・トップ10(2012年版)
http://thebridge.jp/2012/08/10-android-app-stores-china



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