一桁上のステージに向けて!リブセンスが中期経営計画を発表
何かと気になるリブセンスの2013年12月期の決算関連のIRがいくつか出てたのですが、いろいろ興味深いことばかりです。まずは業績ですが、四半期ごとの推移は上記のとおり。求人情報分野がやや停滞したものの、不動産情報の方は再び上昇トレンドに。まだまだ売上に対するインパクトは小さいけど、新たな柱としてこの回復は嬉しいところでしょう。人件費と広告宣伝費の増加により営業利益は減っていますね。ちなみに前から注目していた『Cospa』は終了した模様。
とはいえ概ね計画通りに推移し、売上は前年比188%、営業利益も140%と好調ではある感じ。しかし、このままではいけないという内部の想いは感じるところ。アラタナへの出資や”新しいカタチのスタートアップ支援”『STARTUP50』などこれまでのリブセンスではなかった動きが見られます。今回の決算発表では中期経営計画も発表されました。2014年12月期は売上66億円を計画しているようで、さらに2018年12月期では売上400億円、営業利益120億円を目指すということです。
※リブセンス決算報告会資料より
この中期経営計画を実現するために「採用、組織の強化」「M&A、提携」「既存サービス周辺への拡大」などを実行していくようです。その第一弾としてかどうかわかりませんが、新役員体制の発表もありました。これまで村上さん、桂さん、そして岩崎さんの3人体制というミニマムな取締役陣でしたが、今回新たに3名追加されました。求人メディアを担当する柴崎さんは村上さんと同じ歳。生え抜きの抜擢。そして中島さんはアクセンチュア、DeNAなどを経てリブセンスに加入した参謀的色合いが強い感じ。
もう一人、社外取締役として元リクルートHD取締役の本田氏が就任。本田氏はオルトプラス、ジーニーの社外取締役にもなっている方。経験豊富な経営者なので、村上さんが未だ経験したことないステージでのアドバイスに一役買いそう。それとリクルートとの関係性強化も裏目的であるかもしれない。わからないけど。
2012年12月期には利益率約50%あり、昨期は「利益率が下がったなぁ」と感じてしまいますが、それでもまだ37%もあるリブセンス。来期予想では30%を切る感じですが、将来的に30%をキープするためにいろいろ攻めに転じそうな予感。利益率が高い会社ってどうしても「利益率を維持しないと」という思考になりがちで、そのため攻めの戦略が打てなかったりする。予測が立ちにくい新規事業とか決裁降りにくく、厭戦気分になりがち。ぜひリブセンスには攻めてもらいたいところです。応援してます!
しかし、リブセンスの決算説明会資料って見やすくてきれいですね。
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